長期固定適合率

財務分析に関する記事一覧に戻る

 
固定長期適合率とは、会社の財務体質における安全性分析の指標の一つです。建物などの
固定資産のうちどの程度が、長期資本(自己資本と長期借入金の合計)によってまかなわ
れているかを表す指標になります。長期の資金使途と長期の資金調達のバランスを分析す
るものです。

たとえば工場設備などの固定資産を取得するときには、長期での設備資金(10年、1億
円など)を借入することになると思います。ところが、こんな融資実行を銀行がおこなう
わけがないのですが、本来長期で調達すべき借入を短期借入でおこなってしまうと、毎年
折り返し融資を受けながら借入を返済していく、というか通常は返済できなくなる状況に
陥ってしまいます。

このように長期にわたり使用される固定資産は、長期での資金調達もしくは返済義務のな
い純資産の範囲内で購入するようにしないと、会社の資金繰りを圧迫することに繋がりま
す。したがって、固定資産の金額が固定負債と純資産の合計額を上回らない範囲でおこな
われるべきだとされています。つまり固定長期適合率100%以下ということになります。
可能であれば50~80%程度が好ましく、低ければ低いほうがいいとされています。

固定比率という指標もあるが

固定長期適合率に似たものとして固定比率があります。多くの日本企業は、設備等の固定
資産を購入するための資金を、株式発行による株主資本でまかなうことができないので、
銀行借入や社債発行などでまかなっている状態です。そのため、固定比率は100%を超
えていることが多いです。こういったことから、日本では固定比率よりも固定負債を考慮
した固定長期適合率で財務の安全性を見る方が適当だと考えられています。

計算式

計算式は次のとおりです。
固定長期適合率 = 固定資産 ÷ (固定負債 + 純資産) × 100%

決算申告、税務申告、記帳代行のお問い合わせ

 
東京で決算をお急ぎならライトの決算申告駆け込み記帳代行にお任せください。
会社経理の記帳代行・経理代行もライト・コミュニケーションズが対応いたします。