売上控除項目
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売上高は、決算書では総売上高から売上値引き及び戻り高などの売上控除項目を控除した
純売上金額を表示するものとされています。売上控除といいますので、販売した商品や製
品に品質不良などがあり、返品を受けた金額などを処理するような勘定科目になります。
売上控除項目には、売上戻り高、売上値引高、売上割戻し高があります。
売上戻り高
売上戻り高は、販売した商品や製品が品質上の欠陥、品違い、輸送上での損傷、契約の取
消などの理由で返品された金額を処理する勘定科目になります。その金額は売上高から控
除されることになります。返品の原因は、それぞれの業種による取引慣行や得意先との契
約などよって異なります。とくに得意先の検収・検査による不合格品が、売上戻り高の代
表的な例となります。
経理実務上では、返品を受けたときに売上高から直接減額する純額主義による処理が一般
的です。単純に売上高を計上したときの仕訳と反対の仕訳を切ります。また、売上返品の
額を帳簿上で管理するために売上戻り高を使って処理する総額主義といった方法もありま
す。
売上値引高
売上値引高は、売り上げた商品や製品の品質不良、品違い、量目不足、破損などの理由で
売上代金から値引きする金額を処理する勘定科目になります。その金額は売上高から控除
される金額で、売上代金支払期日前の売掛金一部免除などといった売上割引と区別されて
います。
また、販売前の時点で定価から値引きしたあとに販売している場合がよくあります。その
値引は、売上後の商品や製品の品質不良などによるものではないので、通常の売上値引高
とは違いますが、実務上ではほとんど区別がつきにくい場合が多いです。
経理実務上では、売上戻り高の処理と同じように処理します。値引き分を売上高から直接
減額する純額主義による処理が一般的です。もちろん総額主義での処理でも大丈夫です。
売上割戻し高
売上割戻し高は、一定期間内に多額または大量に取引をした得意先に対しておこなわれる
売上代金の一部を返戻する金額を処理する勘定科目になります。売上リベートと呼ばれた
り、単にリベートともいわれたりします。
経理実務上は、売上戻り高や売上値引高と同じように処理もできますが、売上割戻し高に
関しては、会社によって売上控除項目としてではなく、販売奨励費などとして販売費及び
一般管理費に計上されることがあります。
計上する時期ですが、売上割戻し高の算定基準が得意先に明示されている場合であれば、
販売日となります。算定基準が得意先に明示されていないのであれば、得意先に返戻分の
金額を通知した日かその金額を支払った日になります。
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・販売費及び一般管理費
・販売促進費
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